奈良競輪場で開催中の 向日町競輪GⅢ「開設75周年記念 平安賞in奈良」は25日、初日を行った。関東期待の森田一郎(24=埼玉)は一次予選10Rで3着ながらも力強い走りを披露したが、課題ばかりのようだ。

 上位進出へのカギを手に、必ず成長してみせる。一次予選10Rは「岡村(潤)さんが叩いてくれてタイミングが来たので」とチャンスを逃さず、先行態勢に持ち込んだ。3着に沈んだものの、マークした神山拓弥が「かかりもいいし、脚力はさすが」と表するものがあった。ただし…。

 作戦会議の段階では不具合があったようだ。神山は「他の選手の把握ができてなくて、とんちんかんになってしまっていた」と苦笑い。森田も「まだ色んな選手のことが分かってなくて」という状況だったという。

 神山の競輪への熱量の高さには定評があり「将来性があるし、お客さんが求めているものもある。厳しく言う形になるけど、俺も武田豊樹さん、平原康多さんに言われて教わったことを伝えないけないと思うので」とレース後は丁寧に成長への道筋を教わっていた。

 デビューからケガに苦しんできた面はあるものの「つきものなので、その中でレースに対して準備する」と体の面の向き合い方は出来上がっている。後は…。これからの成長に、さらなる期待がかかる。