2025年のGⅠ最終戦「第67回競輪祭」(19~24日・優勝賞金5090万円)、ガールズGⅠ「第3回競輪祭女子王座戦」(同590万円・19~21日)が福岡県北九州市の小倉競輪場(北九州メディアドーム)を舞台にナイターで開催される。28人の女傑が集うガールズだが、今年も〝佐藤水菜1強〟の図式に変化はない。シリーズ終了後には男女ともにグランプリメンバーが決定。悲喜こもごもの〝銭闘〟にも注目だ。

 グランプリスラマーの佐藤水菜が、今年のGⅠ4大会を全制覇の年間グランドスラムの新伝説に挑戦する。最強女子は国内だけにとどまらず、自転車競技では10月チリで開催された世界選手権女子ケイリンで2年連続となる金メダルを獲得。女子スプリントでも銀メダルと、世界を席巻した。〝本業〟は8月宇都宮GⅠ女子オールスター以来になるが、まったく心配はいらない。

 ガールズケイリンを引っ張ってきた児玉碧衣が〝サトミナ無双〟を食い止めたい。今年は73走して65勝、優勝18回。8月佐世保からは22連勝中だ。賞金ランキング2位で10年連続のGP出場は決定したが、欲しいのはもちろんタイトル。ターボエンジンを点火させ、勲章を手土産にGPへ向かいたい。

 梅川風子が一撃候補。オールスターで落車したが、こちらも8月名古屋から怒とうのピンラッシュ。2年前にはV歴もあり、高速バンクは歓迎のクチだ。佐藤とともにナショナルチームに所属する仲沢春香は、GⅠ初挑戦だった6月岸和田パールカップとオールスターで優出。伸びシロしかないヤングが大仕事をやってのけるかも。

 気になるGPの行方だが、GⅠタイトルは佐藤が独占。賞金枠で2位・児玉、3位・久米詩、4位・尾崎睦までが安全圏。今大会の準優勝賞金は226万円、3位賞金が134万円なので、5位・坂口楓華と6位・梅川は、7位・山原さくらを振り切ればOK。1~4位および坂口、または梅川が優勝の場合、山原から11位・太田美穂の5人で最後の切符を争う。