武雄競輪モーニングFⅡ「おトクにPLAYオッズパーク杯」が26~28日の日程で開催される。武雄競輪を長年に渡り支え続けた重鎮・佐々木浩三(63=佐賀)が今節で43年に及ぶ現役生活にピリオドを打つ。25日はいつも通りの前検作業を淡々とこなしつつ、ラストランを迎える心境を語った。
御年63歳。現役最年長レーサーが今節、地元でラストランを迎える。1982年にデビュー(久留米競輪場)してから43年。兄の和徳(51期=引退)、昭彦(43期=引退)とともに武雄バンクを盛り上げてきた名物レーサーもひとつの区切りを迎えた。
「もう少しやりたかったなあ。でも、やらせてもらえんのでね…」と名残惜しそう。それは前回の小倉でもそうだったように、最近は確定板に載るシーンが増え、まだまだ戦える自信があるからだ。
「それでも目標だった61歳は超えられたから」とうなづく。かつて〝鉄人〟の異名を取り61歳で引退した同県の西村康博さん(27期=引退)の年齢を超えたことも、ひとつの達成感となっている。また、長らく更新してきた現役最年長の記録についても「兄貴に自慢できますね」と胸を張った。
思い出のレースは1983年9月に久留米で飾ったS級初優勝。「先輩らを付けて突っ張れなかったけど、ハコを飛ばして別線のまくりを阻んで勝った。中野浩一さんに『熱いレースだった』とほめてもらったんです」と今でも鮮明に覚えている。
長い現役生活の締めくくりは慣れ親しんだ地元バンク。43年分の感謝の思いを胸に、最後の最後まで力の限りペダルを踏み続ける。