小田原競輪GⅢ「第8回施設整備等協賛競輪 小田原城下町音頭杯」は15日、最終日を行った。12R決勝は4番手2角まくりを決めた宿口陽一(39=埼玉)が昨年11月の京王閣以来、3回目のGⅢ優勝を飾った。

 勝ってなお、北井佑季の強さが身に染みた。笑顔を見せつつも「2周半突っ張ってのレース。強さを感じるばかりでした。勝てたのは、たまたま」と、自分に足りないものが頭に浮かんだ。

「GⅠで戦っていくために、さらに力をつけないといけない」

 そして、近年の課題である「平原(康多)さんの前を走る」という目標も口にした。「今のままでは任せてもらえない。昨年の京王閣の優勝もラインの仕事を自分はできなかった」と、優勝しても悔しいばかりだった1年前を思い出した。

 この優勝を弾みとして「次の京王閣記念でしっかり戦い、今年最後のGⅠ競輪祭で爪痕を残せるように。来年につなげられるように」。S班としての戦いに苦んだ昨年から再起を誓う男が、力強く立ち上がった。