京王閣競輪ナイターGⅢ「開設74周年記念 ゴールドカップレース」が28日、開幕した。一次予選でインパクトを残したのは皿屋豊(40=三重)だ。

 驚愕のフォーティーだ。25日に豊橋競輪場で行われた中部地区プロでは、1キロタイムトライアルで1分3秒650の自己記録を更新して準優勝。「豊橋にしては風もなかったんで」と謙遜したが、屋外の400バンクで40歳による記録更新は驚異的だった。

 そこから迎えた一次予選5Rは赤板過ぎに先頭へ出ると、後ろの様子をうかがいつつ徐々にペースアップの先行策。小林泰正にはまくられたものの、2着に踏ん張った。

「小林君を合わせ切れるかな、と思うくらい踏み込めた」。手応えのあるレースはタイムも良く、かつ見ている選手たちにも衝撃を与えた。望月永悟は「さすが1分3秒…」とつぶやき、芦沢大輔は「皿屋はすげえっす。バケモノです」とうなった。競輪を知り尽くす実力者たちが恐れ入る戦いぶりだった。

 9月の地元・松阪記念の後はイギリスの世界マスターズに参戦するなど、公務員から競輪選手になった後も自転車道を突き進んでいる。750メートルタイムトライアルでは金メダルを手にし「メチャクチャ楽しかったです。ずっとお腹は壊してましたけど」と笑い飛ばす。

 この勢いで2日目(29日の)二次予選9Rも一撃を狙っていく。