佐世保競輪GⅢ「開設73周年記念 九十九島賞争奪戦」は14日、開幕する。九州のエースでV候補の一角だった嘉永泰斗の前検欠場は残念だったが新田祐大、平原康多の両S班、年末の立川GⅡヤンググランプリ2023に出場する北井佑季をはじめ、全国のスターが西海の地に集結。九州勢は地元の荒井崇博、井上昌己を両輪に一枚岩となって外来を迎え撃つ。

 豪華メンバーが揃うシリーズだが、注目を集めるのは吉田拓矢(28=茨城)だ。8月西武園GⅠオールスターの決勝での暴走失格により、あっせんが止まっていた吉田がバンクへ帰ってきたのだ。

「ようやく走れますね」とハニかんだが「特別なことはせず基礎トレーニングを多めにしていました。そのおかげか根本的な力は付いた」と思いのほか充実した日々を過ごし、顔つきは精悍さが増していた。練習の裏付けがあるのは心持ちがいい。だから「脚力は間違いなく上がっている」と景気のいい言葉も飛びだした。

 決して歓迎すべき休みではなかったが吉田は20代前半から関東の切り込み隊長として、あらゆる猛者と戦い続けてきた〝叩き上げ〟だ。ゆえに今回は戦士の休息と思えばいい。

 不安があるとするならば約4か月ぶりとなる実戦での感覚だけ。しかし「地区プロでケイリンを走り、決勝は真杉(匠)を突っ張り切ったんです。レースっぽい経験ができたのは良かったですね」と来るべき日に備え、準備に抜かりはなさそうだ。当地は70周年大会で記念初制覇を挙げた肌合いのいいバンク。再始動を図るには格好の舞台だ。