立川競輪「KEIRINグランプリ2023シリーズ」が28日に開幕した。11Rで行われたヤンググランプリは太田海也(24=岡山)が逃げ切って勝利、優勝賞金650万円(副賞含む)を獲得した。
2023ネーションズカップのジャカルタ、カイロ大会の個人種目(スプリント・ケイリン)で表彰台に上がり、来年8月パリ五輪でのメダル獲得が期待される太田が世代最強の座を手にした。
「自分の一番いい脚力の出し方で優勝できてうれしいです」
1番車の太田は正攻法選択から8番手に下げて鐘3角過ぎからドカン。ナショナル仕込みでギリシャ彫刻のような鍛えられた肉体から繰り出す爆発力は、3番手から動いた犬伏湧也との踏み合いに勝ち、ゴール線まで後続の追撃を許さなかった。
カヌーから自転車競技に転身。自転車に愛された男のシンデレラストーリーは始まったばかり。代表は2月から始まるネーションズカップをへてパリ五輪に向かうため、〝本業〟参加はしばらくないが、カイヤが世界を相手に立ち向かう姿は待ち遠しい。
そして五輪後には「GⅠで活躍してタイトルを取れる選手」になる日がやってくる。