福島県・いわき平競輪場の令和6年能登半島地震復興支援競輪 大阪・関西万博協賛GⅠ「第78回日本選手権競輪」(優勝賞金8900万)は5日、最終日を迎える。11R決勝は関東が二手に分かれ、単騎勢が4人の大激戦。清水裕友(29=山口)も日本一を狙える一人だ。

「あの時の方が冷え込んでいて、調子は良かったかな…」

 ニヤリとしながら振り返るのは、年始のこと。年始から大宮記念優勝、川崎記念準優勝、静岡記念優勝とぶっこ抜き、2月岐阜のGⅠ全日本選抜でも準優勝の結果を残した。冬が好きで、となれば気になるのは5日目の気温上昇についてだ。

「暑かったんでね…」

 こう振り返るものの、準決11Rのスピード感は好調時を思わせるものがあった。気温は上がってきたとはいえ、5月は5月。「30度以上じゃなかったら大丈夫そうです」と笑った。

 長丁場の6日間で、出走がない日は「ぐ~たらするのが好き」というタイプだ。しかし、今回は2走を終えた状態に不満が残り「4日目の休みの時に、自分の引き出しの中でいろいろとやってみた」と調整を入れたことが功を奏し、準決の1着で戦える手応えはつかんだ。

 決勝は関東5人が2つに分かれて、単騎が4人。勝負所を逃さない〝ヒロト〟の走りで、優勝をもぎ取り「日本一」がふさわしい男だと、力で証明する。