武雄競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪、大阪・関西万博協賛G3「開設74周年記念 大楠賞争奪戦」は13日、3日目を開催。準決12Rでは根田空史(35=千葉)が豪快カマシで別線を粉砕。マークの阿部力也に抜かれたものの2着で優出切符をゲットした。
豪脚がうなった。正攻法を選択した根田は7番手に下げて鐘からのぶちカマシ。「鐘で行っちゃえばホームの追い風で回せると思った」とバックの強風に打ち勝ち激走。最終4角まで先頭で走り続けた。根田をマークした阿部がまくってきたS班戦士の清水裕友をけん制する好プレーもあり、別線を見事にシャットアウトした。
今シリーズはいわき平で行われたG1「日本選手権」から中4日とタイトスケジュール。そのいわき平が先行泣かせの厳しいコンディションだったこともあり、ダービー転戦組の特に自力選手は口を揃えて疲れを訴える〝サバイバルレース〟の状況であったが、「疲労が大きいけど気持ちで乗り切れている」と積極策で勝ち抜いてきた。
今回は特に燃えるものがある。ダービーで同郷の岩本俊介が準優勝したからだ。高額賞金を手にしてグランプリ出場も見えてきた先輩の活躍に「火が付きました。ここ数年は一緒にやっている仲間なのでいい刺激になっている」と気持ちはノってきた。
さあ、決勝だ。まずは疲れた体を休めて万全の状態に整える。同じ南関の深谷知広との前後は根田―深谷でスンナリ決まった。さらには阿部―大槻寛徳の北日本も加勢してライン4車のアドバンテージを得た。もちろん他派も強力だが、もうひと踏ん張り。南関の大砲が400バンクで日本一の長走路を駆け抜ける。