岸和田競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪/大阪・関西万博協賛ガールズGⅠ「第2回パールカップ」(GⅠ「第75回高松宮記念杯競輪」と同時開催)は11日、開幕した。
東日本ガールズ予選7Rでこれまで先行一本で戦ってきた気骨の人、奥井迪(42=東京)が持ち味を前面に押し出したワイルドな先行で魅せた。最後は石井貴子に抜かれたものの2着とし、準決進出を果たした。
最近のガールズケイリンはホームから2角にかけて踏み上げた先行選手を、まくり選手が追随するダッシュ合戦が主流となっており、先行選手の航続距離は短くなっているイメージ。だが、奥井は打鐘からレースを動かす王道の先行にこだわっている。「自分はダッシュがないから、踏み続けるしかないだけですよ」と謙遜するが、長い距離を踏むスタミナや緩急をコントロールするテクニックなど、体にしみついた職人芸で持ち場を守っている。それもGⅠの勝ち上がり戦で堂々と結果を出すのだから、頭が下がる。
「東日本は先行ってよりも位置を取りたい選手が多いけど、すぐにみんな飛んでくるし、考えて自分のレースがしたいです」
2日目(12日)の東日本ガールズ準決勝11Rはド先行と言えるタイプがおらず、再び仕掛けどころが巡ってきそう。奥井らしい度胸ある仕掛けでファイナルへの切符をつかみ取る。