弥彦競輪場で熱戦が続く大阪・関西万博協賛GⅠ「第33回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」は18日、2日目を開催した。山田庸平(36=佐賀)はこの日、海の向こうから届いた吉報を力に変え、二次予選をクリアした。今度はこっちの番だ。
2日目の朝、九州に日本に朗報が届いていた。「優勝したみたいですね」。いつもはクールなヨウヘイがニッコリ笑った。世界選手権の男子ケイリンで山崎賢人(31=長崎)が優勝したのだ。かわいい九州の、それも西九州でつながりが深く「オールスターの時に、そこが目標と言っていたんですよ」と思い出すものがあった。
山崎は全力で目指したパリ五輪出場がかなわず、意気消沈の時もあったが、少しだけでも報われる瞬間だった。
「ケンティー、おめでとう!」
日本海からバルト海に向かって祝福のメッセージを送り、自らの戦いに目を向け直した。二次予選B・7Rは「(嘉永)泰斗が彼らしい走りをしてくれおかげ」と九州の後輩の奮闘に乗って準決進出を決めた。一時期は、取れるかも…というところに迫ったGⅠタイトル。現在はひたすら「一戦、一戦、一つずつ」に集中することを考えている。
準決10Rのコマ切れ戦は自力型がタテ寄りの選手がそろった。「走りやすいですね」。不敵に笑い、決勝への道筋を思い浮かべていた。