防府競輪FⅠ「第28回山頭火賞争奪戦」は21日、開幕した。S級戦では唯一の地元選手となる渡口勝成(27=山口)は9R予選で1着とし、準決にコマを進めた。

 今節の地元勢は自身とA級1班の山崎航、移籍初戦だったガールズの山原さくらの3人。初日は山崎が突っ張り先行で2着、山原は圧勝劇というバトンを受けての9Rに登場すると、打鐘前2角からの先行で逃げ切り勝ち。「ずっと調子が悪かった中で防府リニューアル後の(自身の)1発目だし緊張してました。ザキさん(山崎)、山原さんが上がっているのに僕だけ落ちるかもしれないとも感じていたので一安心です」。前検日は寝れないほどのプレッシャーだったというが「これで今日(初日)は寝られそう」と睡眠不足も解消されそうだ。

 8月岸和田で2日目、最終日に連勝して手応えをつかみつつあったが、直後の同月富山2日目に落車しデキは下降線をたどっていた。それだけに今回は結果を残して調子も戻したい地元戦。好発進を決め「落ち着いて駆けられた。少しハイペースかなと思ったけど、力を出し切って勝てるかどうかだと思っていたし、流れの中で行けるという部分は戻ってきました」。完調とまでは行かないが、確実に〝キッカケ〟はつかんだ。

 20日の前検日に意気込んだ「決勝に乗りたい」への最終関門は準決。10Rではホームのアドバンテージを生かし、6月高松以来の決勝キップをつかむ。