四日市競輪のFⅡナイター「21pro杯 中京スポーツ賞」は8日の最終日、12Rで決勝戦が行われ、125期の塩島嵩一朗(24=神奈川)が鮮やかなまくりで制した。特別昇班から2場所目でのA級1・2班戦初優勝に「素直にうれしい」と目じりを下げた。
狙った獲物は逃さない。「カマシかまくりで」と考えていた塩島は前受けから6番手まで下げ、最終1角過ぎから踏み上げた。3角付近からの3車並走もものともせず「行ける自信はあった」と前団を丸のみ。上がり11秒7で2着の岡田亮太に3車身差の完勝だった。
「引退したら漁師になりたい」というほど大の釣り好きで、最近では「相模湾で38キロのマグロを釣り上げました」と太公望ぶりを発揮。引きの強さは本業も同様だ。
ただ、喜んでばかりはいられない。今開催では初日も〝一人旅〟となっただけに「これからは、ちゃんとラインで決められるようにしたい」と言い、そのためにも「長い距離を踏むこと」などを課題に挙げる。層の厚さを誇る神奈川で、期待のホープが大きな一歩を踏み出した。