取手競輪FⅠ「サテライト鹿島杯」が21日、開幕した。S級予選10Rでは桜井祐太郎(25=宮城)が前受けからの突っ張り先行で快勝。近況の充実ぶりから、準決でも十分勝負になる。

 ここ2場所決勝進出の勢いそのままに、初日も2周先行で堂々と押し切った。「風が強くてホームで立ち上げるのはキツいけど、バックでは伸びる感じがあった。踏み直しもできましたね」。今期の競走得点も103点台の中盤まで押し上げ2年半ぶりのS級1班復帰に大きく前進。「この流れでもう少し上げられれば」と力を込めた。

 この日は最高気温が15度近くまで上昇。「地元では3、4度の中で凍えながら練習している」桜井にとって、この環境の変化は大歓迎だ。「暖かいから体がよく動く。着込まないでいいし、重りを一つ取ったような感じです」。2日目は初日より冷え込む予報だが「それでも10度ぐらいはあるでしょ。十分です」とニッコリだ。

 年明けに患ったインフルエンザが尾を引いて前期は精彩を欠いたこともあり、レース後は呼吸が整うとすぐにマスクを装着。「自転車で気を使うところは何もない。体調だけしっかりさせれば頑張れると思います」。準決も成田和也の援護を信じて風を切るのみだ。