玉野競輪のGⅢ「防府競輪開設74周年記念 周防国府杯争奪戦」は2日、開幕した。メインの12R特選は犬伏湧也(28=徳島)が一気にカマして、番手の清水裕友(28=山口)が快勝。同一記念6連覇へ向け、絶好のスタートを切った。岡山勢では山本直(31)が初勝利。ファンの声援に応えるとともに中国勢の勢いをつけた。

 防府記念の玉野開催、岡山勢初勝利はこの男が挙げた。3Rは梁島邦友(24=茨城)が先手を奪ったが、しっかりと3番手を確保。人気を集めた野田源一(44=福岡)と蒔田英彦(40=千葉)が6番手で並走するのを尻目に2角でスパート。一気に先頭へと躍り出た。「3番手に入って後ろを見る余裕もあったし、最近にしてはいい方かな」と感触も良好だ。

 記念初日の1着は昨年8月の小田原以来。加えて今回は「ホームバンクだし、いつもより気持ちも入っている。バンクから知っている顔も見えましたからね。地元の応援もあるので」と話す。

 好走の予感があった。「セッティングとかを毎回いじる方なんですが、今朝は触らずともいい感じだった。レースでも2角から行けるな、という感じもあったし、しっかり車も出た」と、最高の形でスタートを切った。

 開催前には、兄の奨(34=岡山)からアドバイスも受けた。「兄ちゃんに『地元でも防府記念だし、自分の我は出さず、ラインを意識して』と言われた。そういう意味でも3人で決められて最高ですね」。

 2日目(3日)9Rは西岡拓朗(39=広島)と2車でもラインを意識して準決進出を狙う。