大垣競輪GⅢ「第9回施設整備等協賛競輪in大垣」が16日、初日を迎える。小倉G1競輪祭直前で超が付くビッグネームは不在だが、G3覇者の称号をゲットしようと108人がしのぎを削る。激戦シリーズの中、特に注目したいのが今回がS級復帰初戦の伊藤裕貴(31=三重)だ。
S級復帰戦は平常心で迎える。「あんまり変わっていないですね。変わることなく、です」と淡々とした言葉にも重みを感じるのは気のせいか。
昨年12月の失格もあって、今期は9年ぶりのA級陥落を味わった。しかし、降級初戦の7月小田原で完全優勝を飾ると、12場所で8V。決勝進出を逃したのは4場所前の10月富山のみで、その直後の同月松阪から同月久留米→11月豊橋を3場所連続完全VでS級特別昇級を決めた。「特進は意識していなかったけど、少しは(頭に)あったのか、眠れないところもあった」とレース後のインタビューでは話していたが、そんな中でもしっかりと結果を出しての昇級初戦となる。
特別昇級を決めた翌日の今月9日には、四日市記念を誘導員として走っていた。「9車立てを走るのは半年ぶりくらい。練習はしているけど、誘導を走ることで感覚的なものを」。体にしみこませていた感覚を呼び起こさせるには地元記念の盛り上がりは格好の舞台だったのかもしれない。
まずは初日一次予選4R、ベテラン山内卓也(46=愛知)とともに、久しぶりの感覚を存分に味わう。