別府競輪GⅢ「開設73周年記念 オランダ王国友好杯」(V賞金500万円)は最終日の10日、12Rで決勝戦が行われ、2角まくりを放った守沢太志(38=秋田)が突き抜けてV。昨年11月四日市以来、4回目のGⅢ制覇を達成した。
2021年の71周年記念覇者が見事、大会〝連覇〟を遂げた。今年3月に当地で行われたGⅡウィナーズカップも決勝3着。しかも「家族と温泉やハーモニーランドに行ったこともあるし、みんな好き」と肌合いのいい当地を手中にした。
今シーズンはチャンスを生かし切れず、3年に渡り、君臨してきたS級S班の座から陥落が決まった。それでも気持ちを切らさず、最後の最後に意地を見せた。「先行する松本(秀之介)君を出して中団と位置取りはベストでした。でも、追い込み選手なのに、まさか自力で勝てるとは(笑い)」。
本人は驚いたが、これまで培ってきたS班の実体験や経験則を総動員した結果だ。「肩の荷が下りた感じ。もう(S班は)いいですよ」と謙虚な口ぶりだったが、スマートな自在戦を披露してしまっては、お呼びでないとは言えなくなる。
まだ38歳と脂はたっぷり乗っている。捲土重来を期す2024年は大忙しだ。