いわき平競輪GⅢ「開設73周年記念 いわき金杯争奪戦」は28日に最終日を迎え、12Rで行われた決勝は新山響平を番手まくりした新田祐大(38=福島)が地元記念初V。GⅢ優勝は昨年10月の京王閣以来、13回目となった。

 
 今開催は「今までなかった」という4日間番手回り。連日難しい判断を強いられたが、最後は3日間の経験を生かすべく番手から飛び出し念願の「いわき金杯」のタイトルを手にした。「今回の結果は爆風の中で主導権を取ってくれた後輩、後ろで援護してくれた先輩のおかげ。日に日に気持ちも入ってきたし、タイミングもつかめてきた。最後は響平の気持ちを汲んでタテに踏ませてもらいました」

 地元いわき平を走るのは2021年のGⅠオールスター以来、2年半ぶり。22年のダービーは前検日のアクシデントで出場すらかなわなかった。また、オールスターやサマーナイトフェスティバル準Vの実績があるが、地元優勝は意外にも11年ぶり2回目。そして記念は初制覇となった。「走る機会がそんなに多くないし地元記念決勝自体も初めてでした。すごく緊張したけど声援が力になったし、ファンの方の前で優勝できて本当にうれしいです」と笑顔を爆発させた。

 次走は今年最初のGⅠ全日本選抜(岐阜、2月9~12日)。「ベストの状態で迎えられるようにしっかり調整して、気持ちを入れていきたい」。最高の弾みをつけたグランドスラマーが、S班奪還を目指していざGⅠ戦線に乗り込む。