福島県・いわき平競輪場の令和6年能登半島地震復興支援競輪 大阪・関西万博協賛GⅠ「第78回日本選手権競輪」(優勝賞金8900万)は大会3日目の2日、二次予選5個レースをメインに行われる。S班勢が人気を集めるが、11Rでは関東の若武者・小林泰正(29=群馬)が強豪撃破に闘志を燃やしている。
シリーズ初戦だった2日目5R一次予選では他の選手を軽く手玉に取ってみせた。「前々にいようという組み立て通りに走れました」。〝タイセイスマイル〟を炸裂させ、充実感をにじませた。GⅠの勝ち上がりのレースで一次予選とはいえ、違いを見せつける内容だった。
意識する男がいる。
同期の真杉匠が昨年2回G1を制した。近くにいる存在で、練習もともにし「う~ん、真杉がやっぱりちょっと上ですね!(笑い)」という関係だ。森田優弥との3人が一緒のケースもあり「自分たちが真杉と一緒のところを走れるようになって、G1を取り合えるようになりたい」と高い目標を持っている。
先を行く仲間のところへ、この二次予選Rは勝負の時になる。S班の清水裕友はこの番組を見て「う~ん、簡単には行かないかも…」とつぶやいた。犬伏湧也との連係は頼もしくとも、何をしてくるか分かりづらい小林の存在を警戒していたからだ。
笑顔でえげつなく、ド根性全開の走りが〝小林泰正〟。「(2月岐阜の全日本選抜は)準決に行けなかったので…」。悔しさを胸に、二次予選突破を図る。