前橋競輪GⅢ令和6年能登半島地震復興支援競輪/大阪・関西万博協賛「開設74周年記念 三山王冠争奪戦」は3日、3日目を開催した。10R準決の窓場千加頼(32=京都)は、堂々たるレース運びだった。

 前受けから関東3車を出し、外並走でその座を狙ってきた深谷知広から4番手を死守。最終ホームで発進して3角までに出切ると、村田雅一を連れ込み1着でゴールした。「いいところで、しっかり仕掛けられたかな。トレーニングも積めていたし、体の状態はいい」。レース後の記者会見場では風格さえ漂わせた。

 3月取手のGⅡウィナーズカップでは3連勝でビッグレース初の優出。決勝でも果敢な走りで脇本雄太の優勝に貢献し、その名を全国に轟かせた。年明けに105点台だった競走得点は113点台まで上昇。別線だけでなく、番手に付いた選手の口からも「窓場が強かった」との言葉をよく聞くようになった。

 ただ、記念で初日特選のメンバーに選ばれたのは今回が初めて。GⅢ以上での優勝経験もない。その力は誰もが認めるところだが、足りないのは〝勲章〟だけ。最終日(4日)の12R決勝では、真杉匠に平原康多、佐藤慎太郎らツワモノたちを相手に王冠を手にし、11日開幕の岸和田GⅠ高松宮記念杯に弾みをつける。