取手競輪 令和6年能登半島地震復興支援競輪 大阪・関西万博協賛GⅢ「開設74周年記念 水戸黄門賞」が27日、開幕した。完全復調が待たれる脇本雄太(35=福井)は初日特選で5着スタートだが、内容自体は悲観するものではなかった。2日目以降の巻き返しが期待できそうだ。

 高松宮記念杯の激走はさすがに堪えている。初日の12R特選を終えると「疲れが残っている」と厳しい表情で話した。しかし、言葉や体の状態とは裏腹に、初日のレースでは動きにいく意欲にあふれていた。

「後ろから自分で動いてやっていこうと」

 単騎の戦いながらも、レースをリードすべく、攻めていった。赤板のところでは真杉匠(25=栃木)にタックルをもらいつつも、きっちり先頭に立った。「切って切っての流れで自分の中では悪くないなと思った」。250バンクでの争いのように、ハイペースの流れに持ち込んでから、最後の決め脚勝負をイメージしていた。

 ただし、前の方では真杉が暴れていたため「前の動きを見てしまったのが敗因」と話し、また「体も動いていない」ことでまくりを決めることができなかった。

 これが現在の状態だ。

 しかし、一時期のケガ、病気に見舞われたころとは違う。高松宮記念杯の後の「後半戦に弾みはついた」の言葉通り、攻めていく姿勢は戻った。11R二次予選はよく知る先輩2人が後ろ。ライン決着へ、早めの攻勢をかける。