広島競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設72周年記念 ひろしまピースカップ」が12日、開幕した。4Rを快勝した石原颯(25=香川)は、もっか今年のS級勝利数堂々のトップ。中四国の貴重な先導役として、今節は上位進出の期待も大きい。

 今年のS級勝利数でトップ快走中の石原が白星をまたひとつ積み重ねた。初日4Rは同期の道場晃規の先行を3角手前からのまくりでのみ込んだ。ただ、事前には長い距離を踏むことを想定していたようで「地元を付けてあれはなかったっすね。気持ちに自信がなかった。後ろに申し訳ないです」と反省。レース内容の物足りなさから調子面の問いにもトーンは上がらなかったが、寒くて重いコンディションで勝ち切った動きは問題ない。

 昨年は年間で21勝、同11月にはデビューから約3年半での通算100勝を決めたが、今年はこれで44勝目と勝ち星増産。一気に〝勝てる男〟に成長した。「昨年とかはシンプルに気持ちが入ってなかったし(笑い)、落車することも多かった。今は危ないことはしないようにしています」。満足いく状態で臨むことが結果を呼び込んでいる最大の要因だ。

 年間最多勝も現実味を帯びるが「何ももらえないですからね…どっちでもいいです。ただ、いっぱい勝てればうれしいしストレスなくいけるので」。二次予選6Rは伊藤旭、道場との同期対決を制し連勝を狙う。