向日町競輪GⅢ「開設73周年記念 平安賞」が31日、開幕する。名手・佐藤慎太郎(46=福島)がS班から唯一の参戦。ほかでは地元の総大将・村上博幸(44=京都)、3年前の大会覇者・山田英明(40=佐賀)らがシリーズをリードする。

 両手を合わせ、お経を口にし「煩悩は、ありません」――。どうした?シンタロウ!

 西武園GⅠオールスターが終わると、お寺行きと呼ばれる罰則訓練を受けてきた。

 厳しい寺の修行で「今があることに感謝して」と、これまでのどう猛な雰囲気は消えた。加えて「ASを勝った真杉(匠)も春にお寺に行っているんだよね。俺もそれにあやかって」と流れに身を任せて、結果は他力で付いてくると穏やかそのものだった。といっても賭けの対象になるだけに、現実から逃れるつもりはない。

「脇本(雄太)、松浦(悠士)のS班2人がケガで欠場になり、そこで追加の連絡が来た。練習はできていないけど、自分が来ることでプラスになれれば。ただ、来てやっぱりダメだったじゃん、ではいけない…」

 S班1人という責任を胸に、懸命に走り抜く。